髪の話

髪の成分

 

毛髪の約90%はケラチン蛋白が主成分です。
その他水分8~10%、脂質有機物ミネラル等で構成されています。
では毛髪のたんぱく質は何でできているのでしょう?
毛髪を強酸分解すると約20種類のアミノ酸化合物に別れます。
アミノ酸とは元素(炭素・酸素・水素・窒素・硫黄・リン等)のことです。
この中で硫黄分の多少によって毛髪の硬軟が決まります。
タンパク質は人体も主要構成をなしています。
また、ケラチンタンパク質には硬蛋白から軟蛋白まで構成が多様にあります。
例えば硬蛋白質には毛髪・爪などがあり、軟蛋白質は皮膚や内臓を構成しています。
毛髪の保水量は8~10%あたりが健康な髪で、濡れたときには25%あまりの保水量がありますが、保水量6%を切ると毛髪としての機能を阻害してきます。

髪の組織

毛髪の組織結合には、シスチン結合・水素結合・塩結合があります。
パーマはこの中のシスチン結合を操作することで掛けることができるのです。
また、ブローでスタイルを作る場合は水素結合を操作しているのです。
濡らした髪をドライヤーで乾かしながらスタイルを作ることができますが、また濡らすと取れてしまいますよね?
これは毛髪内の水素を加えたり奪ったりして行うスタイル作りであり、パーマとは理論的にまったく違うものなのです。

髪の一生


髪には寿命があり1本1本の髪はそれぞれ活動期・退行期・休止期の3つに別れます。
生長期とは生え始めて成長している期間を言い、男性で2~4年、女性で3~7年です。
退行期とは髪の成長が約1ヶ月あまり鈍る期間のことです。
一説には28日(これは女性の生理周期と同じ)と言う説もあります。
その後半年間働きが停止します。これが休止期です。
そして抜け落ち、生え変わったものが新たに活動期に入るのです。

異常脱毛の場合はこの周期は関係ありません。
異常脱毛の原因として主なもは栄養障害・血管障害・内分泌障害・皮脂分泌障害・薬品障害・機械的脱毛などがあります。
一般的に知られているものとしては円形脱毛、若ハゲ、お産による脱毛等があります。

髪とホルモン

毛髪とホルモン…特に女性ホルモンとは密接な関係があります。
例えば男性が男盛りなどと言われる歳、30~40代になると髪が薄くなって禿げてきます。
一般に性毛が濃い人ほど頭髪はなくなりがちです。
これは男性内のホルモンのバランスが男性優勢に傾くからです。
毛髪は女性ホルモンの支配下にありますが、男性の場合は女性ホルモンがもともと少ないのです。
その上、男盛りと言われる年代になると男性はより男性ホルモンが活発になり、いわゆる男くさくなってくると同時に髪が薄くなってくるのです。
ところが耳と耳を結ぶ下、襟足部分の髪は抜けません。
サザエさんのお父さん波平さん状態になります。
頭頂部から耳までは女性ホルモンの支配下にありますが、襟足部分は甲状腺ホルモンの支配下にあるからなのです。

女性は成長過程でホルモンの作用によ身体はもちろん髪にも様々な影響が出てくる場合があります。
例えば生まれつき直毛だった人が小学校高学年頃から癖毛に変わってしまったり、またその逆もあります。
これは初潮が始まる頃におこるホルモンの影響による変化なのです。勿論変化のない人もいます。



また、出産と髪との関係…これもホルモンとによるものです。産後の抜け毛に驚いたという経験者も多いことでしょう。
妊娠すると細胞分裂に欠かせないのが黄体ホルモンです。
これは髪の成長に欠かせないホルモンですが、大量に胎児の成長に使われ母親の髪の方が不足してしまい抜けたりしてしまうのです。
また黄体ホルモンは硬蛋白への作用が大きいため、爪が変形したり歯が抜けたりといった症状が出るのです。
妊娠中のパーマやカラーは控えたほうが良いといいますが、これは妊娠によるホルモンの関係で髪の性質が変わってしまってパーマが掛からなくなるケースがあるためや皮膚や頭皮の状態も変化し敏感肌に傾いている場合も考えられるからなのです。

ご本人の体調に問題なければご出産前に縮毛矯正等掛けるお客様は多くいらっしゃいます。

 

髪の毛を知ろう!【図解コーナー】

 

上の図は1本の髪を拡大した図です。
外からキューティクル・毛皮質・毛髄質というように大雑把に言っても3層の構造になっています。
パーマやカラーはこの中の毛皮質に作用します。
また外側のキューティクルも一枚の皮ではなく魚の鱗のように何枚かの重なりで成っています。


上の図は一枚のキューティクルを拡大した図です。
1枚のキューティクルも3層の構造になっています。
1番表面のエピキューティクルは、主にポリサッカライドという物質でできています。
物質的には胃の内壁と同じものですが硬度は全然違います。
また抗薬品性はありますが、物理的には意外ともろい性質を持っています。
中層をエキソキューティクルといい、軟質蛋白質でできています。
一番内側の層をエンドキューティクルといい、主成分はケラチン蛋白質です。
この部分は親水性が強く、毛皮質からの脱水を抑える働きをしています。




 

上の図は毛皮質の拡大図ですが、フィブリルは毛髪の筋あるいは筋肉の役目と思ってください。
その間に間充物質が詰まっています。
間充物質はCケラチンやNMF(ナチュラルモイスチャーファクター)が主成分です。
Cケラチンとは可溶性ケラチンのこと、NMFは日本語に直訳すれば天然保湿因子と読んで字のごとく保湿力に富んでいます。
Cケラチンが失われると強度や弾力が低下し、NMFが失われると保湿力が低下します。
特にブリーチなどをすることによってこの間充物質は破壊され流出してしまいます。
そのため間充物質中の色素も破壊されるため毛の色が明るくなるのです。
その結果ハイトーンにした髪は中がスポンジ状になり、手ざわりがザラつきますし一度濡らすと
中々乾きにくくなるのです。

 

健康で若々しい子供の髪の毛をみると、洗って乾かす前から水をどんどん弾いているのがわかります。極端な場合毛と毛の間から水か玉のようにコロコロと落ちてきます。
毛髪と簡単に一体化しない程水を弾くという事ですね。

癖毛の特徴

毛皮質(コルテックス)の特徴も2種類あってアシティクダイスタッフコルテックスと
ベイシックコルテックスがあります。
前者をAコルテックス、後者をBコルテックスといい、Aコルテックスはシスチン含有量が少なく軟質で吸水性が高く酸性染料が染着しやすくトリプシンの分解が容易です。
Bコルテックスはその逆です。
Aコルテックスは欧米人に多く、Bコルテックスは日本人に多い毛質ですが1本の毛髪の中に両方の性質を持ったケースもあります。
癖毛については次ページで詳しく触れています。